特定調停とは

特定調停の詳細

 

特定調停とは簡単に言うと「裁判所を通した任意整理に近い債務整理のやり方」ということになります。任意整理との主な違いは裁判所を通すか通さないか、という点です。
具体的には簡易裁判所に手続きを申し立て、選出された調停委員2名が仲裁者となって債権者と和解交渉をすることになります。
特定調停は、約20%が調停不成立となっている現実があります。不成立となれば、また別の債務整理の方法を考えなければなりません。
約20%が調停不成立となっている事実から鑑みても、専門家はあまりすすめない方法であるとも言われています。

 

 

≪特定調停に向いている方≫
@借金の総額が年収の1.5倍以内の方
A毎月安定収入がある方
B約3年を目途に返済可能な方

 

※基本的には任意整理の場合と同じ

 

 

≪特定調停のメリット≫
@申し立てすると取り立てがストップする。※但し、任意整理よりも時間がかかる場合が多い。
A調停委員が間に入るので債権者と直接交渉しなくても済む。
B官報に名前がのらない。※第三者に知られる事がない。
C資格制限などがない。
D債権者を選んで交渉できる。
 ※例えば友人などからも借金している場合、友人とは交渉しないなどが選択できる。
E今後の利息の支払いはなくなる。

 

 

≪特定調停のデメリット≫
@借金がなくなるというわけではないので、返済はしなければならない。
A任意整理後に返済が滞れば、資産を差し押さえされる可能性がある。
Bブラックリストに載る。
C債権者によっては調停が成立しない場合がある。
D過払い金がある場合は、また別途請求しなければならない。

 

 

 

上記のように、特定調停は任意整理と似た内容です。ではどこが違うのか?

 

まず、任意整理というのは、弁護士が債務者の代理人となって各債権者と和解交渉を行う私的な整理方法です。
一方、特定調停は、裁判所が仲裁役となるので公的な手続となります。

 

その大きな違いは、「取立が止まる時期」と「給料差押えなどの強制執行の有無」です。

 

特定調停も、任意整理をした場合と同じように債権者からの取立は止まるわけです。
ただ取立が止まるスピード感が全く違ってくるようです。
任意整理の場合は弁護士に依頼すれば直ちに取立が止まります。
一方、特定調停の場合は、実際に裁判所に申立をしない限り取立は止まりません。その特定調停の申立というのが結構大変なようです。「特定調停申立書」という書類の他に、「関係権利者一覧表」「財産の状況を示す明細書」などが必要になります。それらをすべて準備しなければならないので、取立が止まるまでに相当の期間がかかってしまう事も多いようです。

 

取立をすぐにでも止めたいという人が多いわけで、この部分が特定調停の一番のネックかもしれませんね。

 

また、特定調停の場合、合意が成立すると「調停調書」という書面を裁判所が作成することになります。この作成された調停調書は債務名義とも呼ばれ、裁判の判決と同じ効力があるようです。なので、特定調停の合意が成立した後に債権者との合意どおりに借金を支払うことができなかった場合には、債権者は給料差押えなどの強制執行をすることができるようになるのです。一方、任意整理の場合には債権者と合意ができたら「和解書」という書面を作成するわけですが、これには判決と同じ効力はないので差押えなどの強制執行をすることはできません。この点も非常に重要な差異ですね。